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「車いすでも好きなことできる」 東京パラ開会式に出演の『車いすギタリスト』 児童前に一曲披露 

2021年の東京パラリンピック開会式で、布袋寅泰さんと共演し、注目された車いすのギタリスト・川崎昭仁さん。6月16日、長野県南箕輪村の小学校を訪れ、子どもたちの前で演奏を披露しました。

車いすのギタリスト・川崎昭仁さん:
「ご覧の通り、僕は車いすに乗っています。手もちょっと変形したりしています。2歳の時に病気になってしまって、それからもう車いすの生活をしています。僕にとってはこれが普通なんです」

児童たちに語りかける車いすの男性。長野市の川崎昭仁さん54歳です。16日、南箕輪村の小学校で、車いす利用者についての理解を広める講演を開きました。

川崎さんは、2021年の東京パラリンピック開会式で、ギタリストの布袋寅泰さんとともに演奏を披露した「車いすのギタリスト」。モヒカン頭で演奏する姿は注目を集めました。

小さいころに原因不明の高熱で手足にまひが残った川崎さん。ある日、テレビで障がいのある人が足でギターを弾く姿を見たのをきっかけに、自分もギターをやろうと練習を始め、曲がった指で演奏する方法を独自に編み出しました。ギター歴は40年になります。

東京パラリンピック開会式では、オーディションに合格し、憧れの布袋さんとのコラボを実現させました。

車いすのギタリスト・川崎昭仁さん:
「高校生の時から憧れていた人だったので、憧れの人とギターを弾けるなんて夢のような経験。車いすでも自分の好きなことをやっています」

普段は、電動車いすで生活している川崎さん。

車いすのギタリスト・川崎昭仁さん:
「プレステのコントローラーみたいなのがついている。これを前に倒すと前に動く、後ろに倒すと後ろに動く」

段差がない場所は、ある程度、自分で行き来することができます。この日は、児童が電動車いすの操作を体験してみました。

川崎昭仁さん:
「いいね、いいね。マリオみたいにジャンプはしないけど。ジャンプできたら便利だよね」

児童:
「ジャンプできたら階段上れる」

川崎昭仁さん:
「そうだね。車いすで不便なこともたくさんあるけど、便利な車いすに乗って快適に過ごしている」

そして、児童たちもお待ちかねのギターの演奏。人気アニメの主題歌を一曲演奏しました。

6月24・25日にアゼルバイジャンで開かれる芸術際にも招かれている川崎さん。好きなことに打ち込んでいますが、それができているのは、介助人によるサポートが大きいと話します。

車いすのギタリスト・川崎昭仁さん:
「やっぱりできないこととか不便なことはたくさんあって、好きなところに行って、好きなことができるのも、支えてくれる人がいるからできているのをありがたいなと感謝しています」

講演と演奏を聞いた児童は―

児童:
「ああいう体になっても、音楽をやっているのがすごいと思った」
「楽しんでそうだなと思いました、生活を。いろいろ不便なところもあるけど、音楽とか好きなことをやってていいなと」

車いすでも、やりたいことをやって楽しめる―。川崎さんは、今後もこうした活動を通じて、理解を広めていきたいとしています。

車いすのギタリスト・川崎昭仁さん:
「『車いす=何もできない・大変』というイメージもあると思うんですけど、いろんな人に助けてもらいながら、ビッグチャンスもつかんで、好きなことをやっているんだなというのが伝わればいい」
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