
温泉が出ない
長野県安曇野市で発生した土石流の続報です。山小屋などにとどまっていた登山者は夕方までに全員下山したということです。県は今後、応急復旧を本格的に進める方針です。一方、土石流の影響で、源泉を供給する管も破損し、麓の温泉旅館などに影響が出ています。
■土石流で橋流され…約390人足止め
茶色い爪痕を残した土石流。橋は跡形もなく、道路も崩れています。
安曇野市穂高有明の黒川沢では、8月8日夜の大雨で、土石流が発生し、沢にかかる県道の橋が流されました。
県道は北アルプス燕岳の登山口の中房温泉に通じていて、山小屋を含む3軒の宿泊施設で約390人が一時足止めされました。
■「仮の橋」を設置 徒歩で渡り下山
県が現場に仮の橋をかけ、9日夕方から歩いて渡って下山できるようになったということです。
下山した人は、市の用意した車で近くの駅などへ向かいました。
下山した人:
「ものすごい岩が落ちていたり、木が倒れていたり、川の水の勢いもけっこうすごくて、よくけが人いなかったなという感じ。いろんな方が動いてくれてここまで帰ってこられた。車を上(の駐車場)に放置したまま、橋が復旧したら車を取りに行く」
ルートを変えて下山した人もー。
登山者:
「常念岳から下って一ノ沢からタクシーで」
「トータル10時間ぐらい。直接帰れたら3時間半ぐらいだったので、だいぶ遠回りになったけど無事に帰ってこられた」
■登山者は全員下山 県が応急復旧へ
県によりますと、山小屋などに残っていた登山者は、従業員をのぞいて、夕方までに全員下山したということです。
仮の橋については、台風接近や復旧工事のため10日午後5時以降、通行止めとしています。
県は今後、2週間程度をめどに、車両の通行ができる応急復旧を進める方針です。
■「お湯が出ない」温泉管も破損
一方、土石流の影響は、麓の温泉旅館にもー。
(記者リポート)
「こちらの温泉では、ほとんどお湯が出ていません」
穂高温泉郷の温泉旅館「常念坊」では、9日から温泉がほとんどでなくなっています。
黒川沢で発生した土石流では、中房温泉から源泉を引いていた管も破損しました。
穂高温泉郷一帯に供給していたため、旅館や温泉施設などに影響が出ています。
市営の日帰り温泉施設は10日から当面の間、休館に。足湯や温泉水を販売する「温泉スタンド」なども利用休止となっています。
神奈川から:
「足湯に入ろうかなと思って。残念ですけど、いい汗かいてまた戻ります」
■お盆で満室…温泉旅館は苦渋の対応
こちらの旅館では、急きょ、地下水を沸かして対応しています。
お盆期間は、登山客や観光客で満室となっていて、予約客には電話で説明しているということです。
常念坊・栗山勝子さん:
「仕方ないことです、自然災害ですから。なるべく早く復旧してもらえたら」
温泉を供給する会社によりますと、旅館など約200軒と、住宅や別荘1400軒で温泉が供給できなくなっているということです。
業者が被害箇所の確認を行っていますが、具体的な復旧の見通しは立っていません。

