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「シャインマスカットは売れず」価格を下げて販売…ふるさと納税返礼品の“産地偽装問題”で出荷先を失う 売り上げ3割減…生産者「つらかった」「市と話し合い、よりよい仕組みを」

資料 シャインマスカット

須坂市(長野県)のふるさと納税返礼品を取り扱っていた和歌山県の業者が「山形県産」などが混在したシャインマスカットを「須坂市産」として市に販売していた問題。農家も返礼品としての出荷先を失い大きな影響を受けました。ふるさと納税の再開はまだ先ですが、農家は市と話し合いながら一緒によりよい仕組みを作っていきたいとしています。

市川ファーム・市川秀樹さん:
「いいものを作っておいしいものを届けたい。その一心で作業はしているけど、仕事に打ち込むのが難しい年であったし、(市の担当者が)現場確認をしないというのがそもそもの原因で、仕事をしてないじゃないか」

市内の果樹農家の市川秀樹さん。リンゴやシャインマスカット、モモなどを栽培していて、全体の4割から6割を市の返礼品に出していましたが、一連の問題を受け、出荷できなくなりました。

返礼品の売り上げは、すでに入っていた予約分のみに。風評被害もあってかシャインマスカットの房は大手のECサイトなどでもほとんど売れず、粒にして価格を下げて販売せざるをえなかったということです。

市川ファーム・市川秀樹さん:
「ブドウに対しての須坂市のイメージの悪さ、そこがもう強く出てしまって、何とかさばき切りましたけど(価格を)落としてやるっていうのはつらかった」

新たな販路の開拓のため東京や愛知で開かれた直売イベントなどにも積極的に参加しました。

さまざまな努力を重ねてきましたが、2025年の売り上げは2024年より約3割減ったということです。

須坂市は、ふるさと納税制度から除外されたため、寄付の受付の再開は2027年以降になります。

市川さんは、市と農家が話し合いながら、よりよい仕組みを作っていく必要があるとしています。

市川ファーム・市川秀樹さん:
「現場に来る職員を、率先してこっちに来てもらう、私たちとのコミュニケーションも大事。多くの人たち(の意見)を聞き入れて、みんなで新しい良いルール、仕組みを作っていくことが一番大事なこと」

三木市長も生産者の意見を聞きながら、「新しいふるさと納税」を作っていきたいとしています。

須坂市・三木正夫市長:
「今までのふるさと納税とは違った意味のふるさと納税についての対応をしていきたい。地域資源をより生かしていく。地域資源を活用した体験をしていくというようなことなどを考えています。前向きな農家の人たちと話し合って、どういうふうにしていけばいいかというのを、一緒に考えていくことも大切だと思う」

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