猟銃やナイフで襲われ住民2人と警察官2人が犠牲　初公判　青木政憲被告（34）10秒ほど沈黙したあと「黙秘します」　争点は「刑事責任能力」と「量刑」　長野・中野4人殺害事件

警察署に移送される青木政憲被告　2023年5月

2023年、長野県中野市で警察官を含む男女4人が殺害された事件の裁判員裁判の初公判が長野地方裁判所で開かれました。殺人などの罪に問われた青木政憲被告は「黙秘します」と話しました。

事件現場（2023年5月）

殺人などの罪に問われているのは、中野市の青木政憲被告（34）です。

起訴状などによりますと、被告は2023年5月、散歩中の女性2人をナイフで刺して殺害した上、駆け付けた警察官2人を猟銃やナイフで殺害したとされています。

9月4日の開廷を前に、地裁前には傍聴券を求める人たちの長い列が出来ました。

午前10時からの初公判で青木被告は、裁判長から起訴内容は間違いないかと聞かれると、10秒ほど沈黙したあと、小さな声で「黙秘します」と述べました。

長野地方裁判所（2025年9月4日）

裁判では、被告の「刑事責任能力」と「量刑」が争点です。

検察側は、犯行当時、完全な責任能力があったとしているのに対し、弁護側は、精神疾患により善悪の判断力などが著しく低下した「心神耗弱」の状態だったと主張しています。

裁判員裁判は5日以降も開かれ、犯行の動機などが明らかになるか注目されます。

判決は10月14日に言い渡されます。