
事件があった住宅(伊那市)2022年12月
3年前、長野県伊那市で85歳の女性が殺害された事件で、強盗殺人の罪などに問われている男の初公判が11月5日、長野地方裁判所で開かれました。被告側は、殺害自体は認めた一方、「金品を奪うために殺害したわけではない」と起訴内容の一部を否認しました。
強盗殺人の罪などに問われているのは、伊那市の橋爪亮太被告30歳です。
起訴状などによりますと、橋爪被告は2022年12月、伊那市の女性(当時85歳)の住宅で、女性の首を何らかの方法で絞めて殺害し、通帳や印鑑などを奪ったとされています。
また、奪った通帳で350万円を引き出そうとした詐欺未遂の罪などにも問われています。

橋爪被告
長野地方裁判所で行われた初公判で、橋爪被告は「女性を殺害したことは認めます」とした一方、「ただ少し違うところがあります」と述べました。
橋爪被告はこれまで、殺害への関与を否認していましたが、弁護人によりますと、裁判直前に殺害を認める方針に変わったということです。
争点は、女性に対する殺意が発生した時期や経緯、殺害の目的です。

初公判の法廷(長野地裁)
検察側は、「女性を殺害する際には、通帳などを奪おうという意図があった」として、強盗殺人罪が成立すると主張しています。
一方、弁護側は、「窃盗目的で侵入し、物色中に女性に見つかったため発見を恐れて殺害した」として、「金品を奪うために殺害したわけではない」と主張しています。
判決は12月19日に言い渡される予定です。

