【特集】"県職員記者"が情報発信 『魅力発進ブログ』の舞台裏 親しみやすさもPR

【特集】"県職員記者"が情報発信 『魅力発進ブログ』の舞台裏 親しみやすさもPR
特集は長野県の「魅力発信ブログ」についてです。各地の観光、グルメ、イベントなどの情報が載っていますが、記事を書いているのは県職員たちです。その「取材」の様子を「取材」しました。

長和町の「姫木平ホワイトバーチキャンプフィールド」。この春、オープンした新しいキャンプ場です。

そこを訪れたのは、県上田地域振興局総務管理課の職員の岩下麻理子さんと望月さゆりさんです。

到着するなり、写真を撮ったり―。

上田地域振興局総務管理課・岩下麻理子さん:
「(オープンが)コロナ禍に重なってどうですか?」

キャンプ場スタッフ:
「区画は広くとってありますし、現状はお客さん来てもらっている」

スタッフに聞き取りをしたり―。

上田地域振興局総務管理課・岩下麻理子さん:
「コロナ禍でキャンプも流行していますし、こちらのキャンプ場をブログのネタにしようと」

2人はブログ用の「キャンプ場取材」に訪れたのです。

岩下さんたちが手掛けているのは、県上田地域振興局の公式ブログ「じょうしょう気流」。各種イベントや地域の飲食店などさまざまな情報を投稿しています。

県は地域の魅力発信を強化しようと2009年に「魅力発信ブログ」を開設。ブログは10の地域振興局ごとにあり、「じょうしょう気流」もその一つです。

上田地域振興局総務管理課・岩下麻理子さん:
「ちょっとアルクマとピザみたいな感じで撮りたい」

食べかけのピザを取り出して、ブログ用の写真を撮影しました。

記者:
「ピザ、食べかけだけどいい?」

上田地域振興局総務管理課・岩下麻理子さん:
「アルクマが食べているということで(笑)」

続いて、薪割を体験。こちらのキャンプ場では、1時間500円で薪割り体験ができます。

上田地域振興局総務管理課・岩下麻理子さん:
「割れた。楽しいかも。スカッとする。嫌いな人を思い浮かべて(笑)」

取材は1時間半に及びました。

姫木平ホワイトバーチキャンプフィールド・手島美佐子さん:
「(ブログで)身近に感じて利用につながっていけば、うちとしてもうれしい」

職場へ戻ったら、空き時間などを使って「記事」を書きます。

県上田地域振興局でブログを担当するいわば「県職員記者」は10人ほど。本来の業務を抱えているため、岩下さんが全体を統括する「デスク」的な役割を果たし、取材を割り振りしています。

このおかげで、平日は毎日1本以上の記事が投稿され、先月のアクセス数は6万回。「じょうしょう気流」は10ある振興局のブログの中で、堂々の1位でした。

完成したキャンプ場の記事がこちら。体験の感想もしっかり盛り込まれています。

「じょうしょう気流」より:
『初めて薪割に挑戦しましたが、子供や力の悪い方でも簡単に薪割りが出来るグッズが用意されています』

キャンプ場の記事を担当した望月さゆりさん:
「自然が豊かだったので、緑と空がいかに映えるかというのを意識してたくさん写真を撮って選んだ」

「じょうしょう気流」を管理する岩下麻理子さん:
「日本中、世界中の人に『上田っていいところなんだよ』と知ってもらいたい気持ちと、県職員ちょっと楽しそうなことやっているぞというのを地元の人に知ってもらいたい。地域の魅力を発信することで県全体の魅力にもつながってくるので、県行政にも貢献できているかなと」

一方、県長野地域振興局の公式ブログ「ほっとスタッフブログながの」は、入庁1年目の松下奈未さんが管理と執筆を任されています。

「ほっとスタッフブログながの」を管理する松下奈未さん:
「親しみやすい、くだけた表現で書くことで、県のことにも親しみを持っていただけるかなと」

松下さん、コロナ禍で注目されている飲食店のデリバリーサービスを実際に利用し、記事にすることにしました。

配達の店員にインタビュー。

「ほっとスタッフブログながの」を管理する松下奈未さん:
「デリバリーはコロナの以前からおこなっていたんですか?」

配達した店員:
「そうですね、コロナ禍になってからデリバリーとかテイクアウトの需要は増えました」

「ほっとスタッフブログながの」を管理する松下奈未さん:
「お総菜は何種類くらいあるんですか?」

配達した店員:
「8から10種類くらいは常に置いてあります」

利用した店は長野市鶴賀上千歳町にある「マルベリー デリカテッセン&カフェ」。県内産の野菜やジビエなどにこだわった手作りの総菜が人気で、感染対策を実施している「信州の安全なお店」にも認証されています。

オーナー・渡辺友三さん:
「こういう取り組み(ブログでの紹介)は、コロナを抑えつつ経済を回す、2つのことが守れどんどん広めてほしい」

一緒に注文した職員と感想を述べ合いながら食べました。

「ほっとスタッフブログながの」を管理する松下奈未さん:
「どうでしたか、カレーのお味は?」

キーマカレーを食べた職員:
「地元ならではの食材を使ってこれだけおいしいのはとてもいい」

「ほっとスタッフブログながの」を管理する松下奈未さん:
「キッシュはどうでした?」

キッシュを食べた職員:
「キッシュの生地はすごいサクサクしているけど、中の肉はかみ応えがある」

長野地域振興局・吉沢正局長:
「地域の飲食店を応援したいということで若い職員が企画した取り組みで、飲食店の応援につながる発信ができれば。大勢の皆さんに見てもらえる楽しいブログになればいいなと思って期待している」

こちらが完成した記事。

「ほっとスタッフブログながの」より:
『どのお惣菜も本当においしく、ノンストップで完食。特に春雨と豚肉のチャプチェは絶品でした』

味の感想や店の紹介だけでなく、記事には県の「テイクアウト・デリバリー応援事業」のPRもしっかり盛り込みました。

ブログの更新は、週に2、3回程度。担当してまだ数カ月ですが、情報発信の大切さを感じています。

「ほっとスタッフブログながの」を管理する松下奈未さん:
「県民の皆さんが見ていないところで県の職員はこういうことをしているんだよと親しみを持っていただくために必要だと思うので、ブログは重要なことだと思う」

とかくお堅いイメージのある県庁組織ですが、ブログは魅力発信だけでなく県に対する親しみやすさをPRするツールにもなっているようです。