【特集】テイクアウト需要でギョーザ人気 コロナ禍も販売好調 『ギョーザ自動販売機』も登場

【特集】テイクアウト需要でギョーザ人気 コロナ禍も販売好調 『ギョーザ自動販売機』も登場
特集は、コロナ禍のテイクアウト需要で販売好調のギョーザです。長野県松本市には「自販機」もお目見えしました。

長野市松代町の「こむぎ亭」。地域では、うどんの店として親しまれていますが、今、テイクアウトで好調なのがギョーザです。

「タネ」に使う豚肉と野菜の割合は、ほぼ半々。店主・窪田拓馬さんが、祖母から受け継いだレシピで作っています。皮は、地元の製麺所から仕入れています。うどんと同じ材料で作られていて、店ならではの食感を生み出しています。

「こむぎ亭」店主・窪田拓馬さん:
「皮は市販のやつよりは若干厚めなので、食べた時にもっちりした感じ。やっぱりコシがあるので」

新型コロナウイルスの影響で、客足は例年の6割ほどに落ち込んでいますが、ギョーザのテイクアウトは、例年の2倍近くの売り上げになる月もあるほど好調です。

テイクアウトした客:
「(Q何個購入しましたか?)60個。皮がモチモチしていて、娘たちが大好きで、ギョーザと言ったらここの買ってきてって」
「あんまり食べに行けないので、その中でお店の好きな味を食べられるのでありがたい」

気軽なテイクアウトは、新しい客の獲得にもつながっていて、コロナ禍の店に明るさをもたらしています。

「こむぎ亭」店主・窪田拓馬さん:
「ギョーザの方が出ているので助かっている。新しいお客さんが、初めてここに来てくれるきっかけになったことにすごくうれしく思う」

一方、諏訪市の専門店「ぎょうざの焼吉」では...。

鍋から豪快に上がる火柱。ブランデーなどをかける「フランベ」の手法ですが、かけているのは水です。

蓋をして蒸したら完成。こんがりとギョーザが焼き上がりました。

「ぎょうざの焼吉」店主・吉田文彦さん:
「ギョーザに油が多く含んじゃって、皮が開くという事件があった。どうしたらいいかと考えて、フランス料理のフランベと同じ燃やすという方法を思いついた。それによって、香ばしさと油を少なくする2つの効果が得られる」

独特の焼き方は、パフォーマンスとしても好評です。

客:
「すごい迫力、予想以上の炎の大きさで熱風が伝わってきた」

店主の吉田文彦さん。火の扱いに慣れているのには理由があります。

「ぎょうざの焼吉」店主・吉田文彦さん:
「(Q熱くないですか?)火災と比べると涼しいです」

吉田さんは元消防士。街を火災から守るために働いてきましたが、「自分の店を持つ」という夢があきらめきれず、21年続けた消防士を辞めて2010年に店をオープンさせました。

ギョーザを選んだのは「流派がなく自由に作れるから」。レシピは企業秘密ですが、野菜、肉、調味料と58種類の食材を使っているそうです。

客:
「中の野菜が大きくておいしいです、サクサクして」
「何個でも食べられちゃいそうな感じ」

客足は徐々に戻りつつありますが、少し前までは...。

「ぎょうざの焼吉」店主・吉田文彦さん:
「一番売れなかったのが、1日で3人前しか売れなかった」

諏訪地域で感染者が増加した4月下旬から5月上旬にかけては、「時短要請」の対象となり、苦しい思いをしました。

ただ、テイクアウトは好調で、開店後すぐに30人前が売れる日もあり、ピンチを乗り越えることができたと言います。

「ぎょうざの焼吉」店主・吉田文彦さん:
「本当は店で食べたいんだけど、この時期だし、みんなが家じゃないとそろわないのでテイクアウトで買いに来ました、という方がコロナの中で多くなっています。がんばることが大事。この状態を打破するには、がんばるしか方法がない」

テイクアウト需要は、冷凍ギョーザのメーカーにも恩恵をもたらしています。松本市の信栄食品が今月上旬に設置したのは、冷凍餃子の自動販売機。人と接触することなく、24時間いつでも買うことができます。一番人気は「松本一本ねぎ餃子」です。

利用客:
「自販機は手軽に買えていいのかなって思う」
「(Q買いに来るのは何回目?)これで2回目。なかなか、店の中には入りにくいので、外に自販機あったら誰でも買える」

信栄食品代表取締役・神倉藤男さん:
「コロナ禍でお客さまが密を避けたり、接触を気を付けているところで、店外でしたらお客さまのタイミングでお買い物できるというところが一番の理由」

売り上げは自販機が直売店を上回る日もあり、全体では設置前の2.5倍という売れ行き。今後、2号機、3号機を設置する予定です。

信栄食品では、豚肉の代わりにササミを使用したヘルシーな「マッスルギョーザ」などが人気で、巣ごもり需要を背景にネット通販が好調です。このコロナ禍、家でギョーザを食べる人が確実に増えていると神倉さんは見ています。

信栄食品代表取締役・神倉藤男さん:
「今、ギョーザは『国民食』と言われていて、全国でギョーザが食卓に上がる機会が非常に増えた」

店の味を気軽に味わえるテイクアウトに、家で簡単に調理できる冷凍食品。ギョーザは今夜も、多くの食卓にのぼっていそうです。