被災地支える「理美容室」 新型コロナ影響も…地域に『恩返し』 千曲川堤防決壊から1年

被災地支える「理美容室」 新型コロナ影響も…地域に『恩返し』 千曲川堤防決壊から1年
長野市津野地区で被災後、早くから輝いていたのがこちらのサインポールです。こちらの理美容室はいち早くこの地で営業を再開させ、地域を離れた人たちも集まる、いわばサロンとなっていました。店主の1年です。

津野地区の理美容室「Hair WAKA」。理容師の若月敦さんが、妻と母と一緒に営んでいます。

地元のリンゴ農家:
「さっぱりして、気合い入れてリンゴつくっていきたい」

現在、地区外に住む住民:
「こういうところに来るといろいろお話が聞けるしありがたい、元気がでる」

被災後2カ月で営業を再開し、住民たちが集まる「サロン」として心の拠り所にもなってきました。

Hair WAKA・若月敦さん:
「あっという間ですね。前半はずっと、いっぱいやることがありましたし、無我夢中でした」

去年10月13日、理美容室兼住宅にも1メートル70センチほどの水が押し寄せ、サインポールもシャンプー台もすべてが使えなくなりました。

祖父の代から65年。長年支えてきた住民のため、若月さんは被災直後から営業再開を目指していました。

(当時)Hair WAKA・若月敦さん:
「お年寄りから『ここしか知らないから、どこ行っていいんかわかんないんだ』と。ここでいち早くやって、みんなに元気になってもらいたい」

被災から1カ月後、まずは、自分も身を寄せていた避難所で仮設テントでの営業を始めました。

さらに、去年12月には元の場所での営業も再開させました。

客:
「いつから?」

母・千恵子さん:
「きょう、今オープン」

客:
「長沼にもこういう店ができていいなと」

地区を離れた人たちも訪れ、住民たちが顔を合わせる憩いの場にもなってきました。

被災から1年…

若月さんはこの日、当時避難所となっていたスポーツ施設を訪れました。

Hair WAKA・若月敦さん:
「懐かしい。ここで顔を洗ったりね、この水道です」

寒さの中、一家6人で身を寄せた避難生活。そして、住民のためにと始めた仮設テントでの営業。無我夢中だったと振り返りました。

Hair WAKA・若月敦さん:
「よくやったなと思いますし、あの頃は意欲というか行動できたんでしょうね。お客さんの笑顔をみてこっちも元気づけられる、やってよかったんだなと」

住宅部分の修繕も終わり、若月さん一家の生活は落ち着きを取り戻しています。

しかし…

Hair WAKA・若月敦さん:
「新型コロナの影響で来る周期が長くなっている」

新型コロナの影響で4月以降、訪れる人は激減しました。

客:
「お母さんも頑張っているから私も頑張る」

母・千恵子さん:
「頑張ろうね」

それでもいち早く被災地に戻った理美容室として、地域住民への恩返しのために営業を続けます。

Hair WAKA・若月敦さん:
「復興にはまだまだだけど、それが落ち着くまでは力になりたい。地域の人に恩返しをしたい」