復活!『感謝の獅子舞』披露へ 被災乗り越え... 1年ぶりに練習 千曲川堤防決壊から11カ月

復活!『感謝の獅子舞』披露へ 被災乗り越え... 1年ぶりに練習 千曲川堤防決壊から11カ月
特集は被災地の獅子舞です。千曲川の堤防決壊で被害が広がった長野市赤沼地区で、獅子舞保存会が16日、1年ぶりに練習を再開しました。これまでの支援に感謝を込めた、復活の舞を披露することにしています。

お囃子に合わせて激しく舞う獅子。長野市長沼の「赤沼北組保存会」が16日、被災後初めてメンバーが集まっての練習をしました。

獅子頭を担当する一人、成田崇夫さん。38歳とメンバーの中では若手ですが、もう20年以上、活動しています。

赤沼北組保存会・成田崇夫さん:
「ここまでみんなで集まって今までの通りの練習というのは、去年のあの状態ではなかなか考えられなかったが、集まってできたというのは一歩前進かなと」

千曲川の堤防決壊で濁流にのみこまれた長沼地区。赤沼にある成田さんのリンゴ畑も、高さ3メートルまで水が押し寄せました。水がついたリンゴは出荷できず、畑には大量の泥が残りました。

(当時)成田崇夫さん:
「1年間収穫時期のことを考えてリンゴを作ってきたので、そういったリンゴを落とすのは心苦しい」

その後、多くのボランティアの手で泥がかき出されました。

あれから11カ月。リンゴは順調に実り、今は秋映などを収穫する準備の真っ最中です。

赤沼北組保存会・成田崇夫さん:
「去年もこの秋映を取り終わった後、ちょうど台風がきたといういことで思い出されることもあるが、今年はリンゴもなってくれたので収穫をして通常通り出荷したい」

少しずつ元の生活を取り戻してきた成田さん。しかし、どこか物足りなさを感じていました。毎月一回行われてきた獅子舞の練習が、災害のためできなかったからです。

保存会は区長の交代や住民の新築祝いなどで、獅子舞を披露してきました。最大の見せ場は、神社の秋祭りでの奉納。

しかし、長年、練習場所となってきた寺が被災。新型コロナの影響もあり長く練習ができず、秋祭りでの奉納も見送られました。

赤沼北組保存会・成田崇夫さん:
「9月を迎えると体がお祭りの方にいく。今年はできなかったので少し物足りなさはある」

奉納はできなかったものの保存会は16日、別の場所を借り練習を再開しました。
メンバーにはある共通の思いが胸にあります。

メンバー・中村太士さん:
「助けてもらって今があるから、一番はその助けてくれた人に、ここまでできているよというのを見てもらう」

メンバー・徳永慎吾さん:
「まだ大変だけど元気にやってますよ、というのを見てもらえる機会になれば」

ボランティアをはじめとした復旧・復興を支援してくれた人に「感謝」と「恩返し」の思いをこめ、「獅子舞イベント」で披露することを決めました。

披露するのは、赤沼で代々継承されてきた「剣呑み」という舞です。見せ場は最後の獅子が剣をのむ場面。獅子頭を操るのは成田さん...。

赤沼北組保存会・成田崇夫さん:
「一番は地域の方に見てもらえるのがいいんですが、水害のときにたくさんボランティアに入ってもらえたので、そういった方にもわれわれがなんとかここまで元気にやっているという姿を見てもらってお礼になれば」

復活した伝統の獅子舞。
「感謝の舞」は19日、長野市で開催される獅子舞フェスティバルで披露されます。