心のよりどころ… 被災した神社で『秋祭り』 運動会代わりのイベントも 千曲川堤防決壊から11カ月

心のよりどころ… 被災した神社で『秋祭り』 運動会代わりのイベントも 千曲川堤防決壊から11カ月
特集は、堤防決壊からきのう13日で11カ月を迎えた長野市の被災地です。季節は再び秋。地区を離れて暮らす人も多い中、秋祭りなどが行われ、かつての絆を再確認する場となりました。

堤防決壊から11カ月。長沼地区では、あちらこちらに再建中の住宅がみられます。
復旧・復興はまだ道半ば。地区を離れている人も多い状態です。

そうした中、12日、地区ににぎやかな声が響きました。長沼小学校で開かれたのは、住民参加のスポーツイベント。住民自治協議会などが主催しました。

長沼地区住民自治協議会・岩崎幸和副会長:
「長沼は元気だぞということをみせる意味でも、メッセージになれば」

長沼小の運動会は毎年、住民も参加してにぎやかに行われてきましたが、ことしは住民の分散や新型コロナの影響で児童と保護者のみで行われる予定です。12日のイベントはその代わりにと企画されたものです。

児童:
「久しぶり、今までは当たり前だったけど、今は当たり前ではないのでより楽しかった」

長沼地区住民自治協議会・岩崎幸和副会長:
「特に子どもの笑い声や、にぎやかな声が一番の活力の元となるのでよかった」

その日の夕方、赤沼の大田神社では秋祭りが行われました。これだけの住民が境内に集まったのは被災後、初めてです。

赤沼の住民:
「会えるきっかけをつくってくれたということに感謝。愛着が余計に出てきた。ここに住みたいというか出ていけない」

被災し別の地域へ(赤沼出身):
「大勢、人がいるとにぎやかでいい。私たちはまた帰ってきて、ここに住むから無病息災、家内安全をお願いにきました」

濁流は神社にも押し寄せ、高さ2メートル近くまで水につかりました。床や壁は傷んだまま。まず日々の暮らしや生活再建が優先されるため、神社を修復するめどは立っていません。

大田神社 氏子総代・池田栄一さん:
「(修理に)2000万円くらいかかってしまうというのが現状」

それでも、神社は心の拠り所。住民が顔を合わせる場も確保しようと例年通り、秋祭りを行うことにしました。

大田神社 氏子総代・池田栄一さん:
「祭りには、なにか力がある。なんとか皆さんに明るい話題を提供したいなと」

いつもの獅子舞の奉納や屋台はありませんでしたが、住民とボランティアでつくる「長沼復興会」が協力し炊き出しが行われました。

長沼復興会・笹井妙音代表:
「私たち住民も一緒になって、ここににぎわいを取り戻したい。この地区に再び人が集まるところを取り戻したいということで、こうして赤沼にもやってきてよかったなと」

再び巡ってきた秋。課題は山積みで元の活気を取り戻すまでにはまだ時間はかかりますが、多くの住民は前向きです。

赤沼地区・西澤清文区長:
「簡単に復興にはいかない。まずは復旧から、時間はかかると思う。でもかかってもあきらめないで、やっていこうと思う」