クマに襲われ2人けが 専門家「エサ探して人里まで来てる」 天候不順で少なめ? 

長野県内でクマによる被害が相次いでいます。10日朝、大町市で女性がクマに襲われ頭にけがをしました。9日も、上高地のキャンプ場で女性が足を引っかかれました。専門家は「天候不順により山にエサが少なくクマの出没が増えている」と指摘しています。

茂みに残されたクマの足跡。10日午前6時前、大町市平の木崎湖近くの道路上で「女性がクマに襲われ頭から血が出ている」と通りがかった人から消防に通報がありました。女性は頭をかまれ松本市内の病院に搬送されましたが、軽傷だということです。

救助した人などによりますと、女性は県外からキャンプ場を訪れていた50代で、一人で散歩をしていたところ襲われたということです。

近くにいた人は:
「『助けてください』と歩いてきて、(地元の人が)介護したみたい。お盆の時期で家族も集まっているし危ないと思います」

午前9時ころにも近くでクマの目撃情報があり、警察や猟友会などが捜索しましたが見つかっていません。警察は付近の住民に注意を呼び掛けています。

一方、上高地の小梨平キャンプ場では、8日から9日の早朝にかけてクマが出没し、テント4張りを襲いました。都内の50代の女性が足をひっかかれ、けがをしました。

こちらは、キャンプ場の防犯カメラが9日午後9時ころに捉えた映像です。画面右側から現れたクマは、ゴミ捨て場で食料を探しているとみられます。その後、事務所から人が出ると慌てて逃げていきました。体の大きさなどの特徴から、女性を襲ったクマとみられるということです。

周辺では、先月27日にキャンプ場利用者が残したゴミを漁るクマが目撃されて以降、何度もクマが現れているということです。

公園の管理事務所は、パトロールを強化するとともに、事故を起こしたクマが捕獲されるまではキャンプ場を閉鎖することにしています。これまでのところ捕獲はできていないということです。

県内で相次ぐクマの出没。県環境保全研究所は、「長雨や日照不足の影響で山でエサとなるキイチゴなどの木の実が育っていない」ことが原因とみてます。

県環境保全研究所・陸斉研究員:
「(エサが)通常よりも取りにくくなっている。減っている可能性も考えられる。おいしいものを求めてクマは移動するので、エサを探しながら人里の方まで来てしまっている」

環境保全研究所は、ゴミをしっかりと始末することや、クマが出やすい場所に行く場合は音を出すなどして人の存在を早めに知らせることが重要だとしています。