
今年開局四十周年を迎えた長野放送。これを機会に、過去に制作、放送し
たドキュメンタリー番組の中から選りすぐりの作品をアーカイブス放送する
。タイトルは「あの時、この人、そして今」。第一回目の二十七日(後7・
00)は、昭和四十九年制作、この年の芸術祭優秀賞受賞作品「みやまの詩」
。
長野県の林業がまだ最後の輝きを見せていた時代、住民の大半が林業関係
で暮らしを立てていた木曽郡王滝村滝越。この静かな山村を舞台に、村の唯
一の交通機関である森林鉄道の廃止をめぐって揺れる住民の姿を追ったドキ
ュメンタリー。
主人公は滝越に生まれ育った三浦征弘さん。三浦さんは滝越と村の中心部
をつなぐ林鉄スクールカーの運転手。一日一往復、十一人の子供たちを運ん
でいる。しかし林鉄の廃止が決まる。過疎化が進む滝越にあって、生まれ育
ったこの地で生きていこう思った三浦さんは、住民とともに林鉄を運営して
いる営林署に陳情を繰り返した。しかし答えは厳しかった。滝越の人たちは
林業関係で生計を立てている人も多い。住民感情は複雑だった。
この番組の制作から十年後の昭和五十九年、長野県西部地震により、王滝
村は大変な被害に見舞われ、大勢の犠牲者を出した。
番組ではその後の村、そして人々の今を追う。
4月27日(月)夜7:00~7:54
